子供の寝顔はいつまで見ていても、飽きない。
スヤスヤと寝息を立てて寝る子供の姿を、いつまでも見てしまう。
何だか癒されるのだ、これは親としての本能だと思う。
子供を持つ人なら、きっと経験されていることだろう。
そして、浮かんで来る言葉は、
「生まれてくれて、ありがとう」だ。
子供の誕生によって、僕は親となることができたのだから。
他にも一人、よく寝顔を見る人が居た。
今は亡き父だ。
父は、晩年は入院しがちだった。
せっかく見舞いに行っても、寝ている事が多くて、寝顔ばかり見ていた。
ふと思った。
僕が幼い頃、父は僕の寝顔を見ていたのだろうか?
あの頃は、働き盛りで、帰りも遅かっただろう。
仕事一筋で、表現が下手な父だったが、
どんな気持ちで、僕の寝顔を見ていたか?
今になって、父の気持ちが分かる気がした。
父との出来事は、良い事ばかり・・・という訳でもない。
しかし、今となって、思い出されることは、不思議と
“嬉しかったこと”や“ありがたいこと”ばかりになった。
そして、最後に心に残ったのは、
「生んでくれて、ありがとう」という言葉だった。
ちなみに最期に父から聞いた言葉も、「ありがとう」だった。
結局、感謝の言葉ばかりになった。
父と子供、二人の寝顔を見ながら、いのちの繋がりを考えさせられた。
(青年会中央部 松井 雅永)
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